京都大学 学術研究展開センター Kyoto University Research Administration

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ムーンショット目標検討シンポジウム「極限状態におけるこころのあり方」の開催を支援しました(2021年5月22日)

06.01 (Tue)2021

2021年5月22日、Psyche Navigation Systemによる安寧・活力共存社会実現プロジェクトの主催、及び科学技術振興機構・京都大学こころの未来研究センター・同上廣倫理財団寄付研究部門の後援により、ムーンショット目標検討シンポジウム「極限状態におけるこころのあり方」をオンラインで開催しました。京都大学学術研究支援室(KURA)からは南西地区担当の若松 文貴URAと北部地区担当の森脇 一匡URAが企画・運営を支援しました。

本シンポジウムは、内閣府主導で実施している「ムーンショット型研究開発制度」の一環として開催されました。本事業は、超高齢化社会や地球温暖化問題などの社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標、すなわちムーンショット目標を国が設定し、挑戦的な研究開発を推進するものです。現在は、新たなムーンショット目標を選定するため、科学技術振興機構(JST)が目標検討チームを公募し、21の研究チームが採択され、アイデアを具体化するための調査研究を行っています。

その1つに、本シンポジウムの主催者である、熊谷誠慈 京都大学こころの未来研究センター准教授が代表を務めるチームが選ばれました。この研究チームは、人のこころや体の状態をセンサーとAI技術で推定し、理想的なこころの状態を維持してパフォーマンスを十分に発揮できるように導く「Psyche Navigation System (PNS)」の開発に取り組んでいます。そして、仏教学、心理学、情報工学の研究者が協働し、こころに関する伝統的智慧と最新技術を融合させながら、安寧と活力を生み出す方法を模索しています。その一環として、元陸上選手の為末大Deportare Partners 代表、元宇宙飛行士の土井隆雄 京都大学大学院総合生存学館 特定教授、そしてノーベル物理学賞受賞者の天野浩 名古屋大学未来材料・システム研究所 教授を招聘し、それぞれが極限状態で感情とどのように向き合ってきたか、経験を踏まえて語っていただきました。

冒頭の開会の挨拶に登壇した時任 宣博 京都大学研究・評価・産官学連携担当理事は、熊谷准教授の研究チームが本学の独創的な研究を象徴していると述べ、「自由の学風のもと、本学が培ってきた知見が社会に還元され、世界に誇る統合学術府としてさらに大きく飛躍して欲しい」と期待を述べました。

また、閉会の言葉を述べた久能祐子 国際渉外・海外同窓会担当理事は、人類と地球を救う30年プロジェクトと位置付けられている本事業で、日本が世界のフロンティアになるためにも頑張って欲しいとエールを送りました。本シンポジウムはオンライン開催にも関わらず計350名以上の参加者が視聴し、盛況のうちに閉会しました。

詳細報告はこちら

関連サイト:Psyche Navigation System(サイキ・ナビゲーション・システム)という新たなテクノロジーの開発を開始しました


Psyche Navigation Systemの概要


為末大氏


土井隆雄特定教授


天野浩教授


総合討論の登壇者

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