京都大学 学術研究展開センター Kyoto University Research Administration

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百万遍談議 第6回 「メンデルは何人 (なにじん )?」(2023年5月20日)(終了しました)

05.01(Mon)2023

かつて喫茶店等で盛んに行われていた学生同士の議論を復活させ、「百万遍談議」として継続的に実施していきます。

授業ではありませんので、なにかこうしなければいけないという義務はなく、単に興味があるから参加して、人の話をきき、自分の考えを述べる。それだけです。
毎回のテーマに関して、あらかじめ知識が必要となるわけではありません。
唯一お願いするのは、毎回提示される「書物」あるいは「短文」を読んでくること。
「人はこんなことを考えているんだ」ということを知るだけでも楽しいですし、さらには、自分の考えを人にきいてもらうことの楽しさも、大学生に与えられたある種の特権です。
気軽な気持ちで参加してください。
いろいろな人と人、人と言葉あるいは考えの出会いが生まれることを楽しみにしています。

今回読んできていただくのは、「科学者の故郷」をテーマにした文章です 。
下記、申し込みフォームに記載のリンクからダウンロードして読んでください。

テーマ・話題提供者

「メンデルは何人 (なにじん )?」 沼田 英治 人と社会の未来研究院 特定教授

日時

2023年5月20日(土) 10:30~12:00

場所

附属図書館3階共同研究室5

対象

京都大学学部学生(正規生)先着8名

使用言語

日本語

費用

無料

お申し込み

こちらからお申し込みください。(受付は終了しました)

開催報告

  • 参加者 : 2名
    [内訳]
    2回生 1名 (農学)
    4回生以上 1名 (理学)

  • 談議メモ
    今回の使用テキスト「メンデルは何人(なにじん)?」について、「何人(なにじん)であるか」を規定する要素には、国籍や言語、遺伝、生まれ育った土地などさまざまなものがあるけれども、そもそもそうした問い自体の前提には、ヨーロッパの主権国家に起因するナショナリズムの負の影響があるのではないか、との意見から議論が始まりました。続けて出てきたのは、国家の存在の利点をめぐる論点で、複数の集団に国家としてある程度のまとまりを持たせることで、現代につながる経済システムを確立することができたのでは、との意見でした。

    また、議論が進むうちに「言語=人のアイデンティティを規定するもの」との見方が強固になってきたため、その点に疑問を投げかけたところ、宗教も要素としては大きいだろうとの発言が。いっぽうで、ある土地で支配-被支配の政治的関係が発生した場合には、文化や言語は同化政策の対象になりやすいため、その点にも留意する必要がありそうだ、との指摘がなされました。

    終盤には日本の単一民族主義についても話題が及び、英語教育のあり方をめぐって議論が盛り上がった場面も。「人間のアイデンティティを規定するものは何か」といった大きなテーマをめぐって試行錯誤した回となりました。

    (記録:水野)

  • 活動報告
    https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/act/20230617/

お問い合わせ

京都大学学術研究展開センター 百万遍談議担当
内線:16-5177
E-Mail : jinsha*kura.kyoto-u.ac.jp(*を@に変更してください)
※できるだけメールでお問い合わせください。

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