京都大学 学術研究支援室 Kyoto University Research Administration

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第7回JINSHA情報共有会「責任ある研究評価・測定(Responsible Metrics)」に関するセッションを行いました。(2019年9月3日)

09.13 (Fri)2019

京都大学学術研究支援室(KURA)は、2019 年 9 月 3 日、RA協議会第5回年次大会において、「研究の発展につながる評価とは~『責任ある研究評価・測定(Responsible Metrics)』とURAにできること」と題したセッションを企画、開催しました。このセッションは、KURAの人文・社会科学系研究支援プログラムメンバーが、人社系URAネットワーク*1の6大学のURAと共同で第7回JINSHA情報共有会として開催したものです。当日は100 名を超える参加者があり、関心の高さが伺われました。

当日は、英国から2名の講演者が発表。Simon Kerridge ケント大学研究サービス部長からは、英国で「責任ある指標」*2に関する議論が出てきた背景をはじめ、2015年にNature誌上に発表されて話題になったライデン声明*3や、研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)*4の最新情報を含め、欧州での研究評価最前線の状況についてお話いただきました。

続き、Elizabeth Gadd ラフバラ大学研究政策マネージャー (出版)(事前提出スライドによる参加)は、こうした議論に対する大学の対応状況の国際的な傾向を紹介したうえで、自身の大学で行っている取り組みに焦点を当てたお話がありました。

この二名の講演を受け、川人よし恵 大阪大学経営企画オフィスチーフ・リサーチ・アドミニストレーター、押海圭一 琉球大学研究企画室主任URAから、URAとしてできることは何か、それぞれの大学における状況を踏まえ、コメントがありました。

この企画は、人文・社会科学系研究支援プログラムの佐々木 結URAが中心となって企画、準備を進め、プログラムメンバーURA(稲石 奈津子ヴィットフェルト アーロン神谷 俊郎小泉 都鈴木 環天野 絵里子)が運営をサポートしました。今後、同プログラムでは、このセッションの内容を関係機関と共有し、研究の発展につながる評価につなげる努力を続けていきます。

詳細報告はこちら

当日発表資料

*1 大阪大学経営企画オフィス研究支援部門、筑波大学URA研究戦略推進室/ICR、琉球大学研究推進機構研究企画室、京都大学学術研究支援室(KURA) 、早稲田大学研究戦略センター、北海道大学大学力強化推進本部URAステーション、横浜国立大学研究推進機構

*2 責任ある研究評価・測定(Responsible Metrics): 2015年、英国高等教育財政審議会(HEFCE)が、Research Excellence Framework (REF)での評価指標(Metrics)利用を議論する独立報告書The Metrics Tideを発行。REFのピアレビューとの比較から、指標の効用も認めつつ、それだけに依存することの危険性を指摘し、「責任ある研究評価・測定(Responsible Metrics)」という概念を提唱。報告書の冒頭では、自殺者まで生んだ悲劇的な事例を挙げ行き過ぎた指標による評価への警鐘が鳴らされている。

*3 ライデン声明(The Leiden Manifesto for Research Metrics、2015年): 計量データ・指標の責任ある利用のガイドラインとなる10の原則を科学計量学コミュニティが共同でNatureに発表。定量的評価は定性的評価の支援的に利用、英語以外の言語による優れた地域的研究の保護、分野による引用慣行の違いへの配慮など10の原則を提唱。

*4  サンフランシスコ研究評価宣言(San Francisco Declaration on Research Assessment , DORA、2012年): 細胞生物学分野の学会、学会誌編集者、研究者が中心となり、ジャーナル・インパクト・ファクター(JIF)の限界を指摘。助成機関、学術機関、研究者など対象ごとに勧告をまとめているのが特徴。論文が掲載されている雑誌名ではなく、その論文の科学的内容こそを評価、また、多様な研究成果物の価値とインパクトを評価するよう勧告。

Simon Kerridge氏(ケント大学研究部長)
Simon Kerridge氏(ケント大学研究部長)

全体の様子

(右から)質疑応答するKerridge氏とコメンテーター押海氏、川人氏
(右から)質疑応答するKerridge 研究サービス部長とコメンテーター押海  琉球大学研究企画室主任URA、川人 大阪大学経営企画オフィスチーフ・リサーチ・アドミニストレーター

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